茅葺き屋根の古民家

 

 

 

 

先日、千葉県木更津市にある、旧安西家住宅を見学してきました。

ここは、とある理由のために重要文化財として指定されませんでしたが、江戸時代中期に建設された古民家を移築・復元されたものです。
重要文化財に指定されなかったことで、今では珍しくなった茅葺き屋根を葺き替えることが非常に大変だったそうです。
確かに、千葉県のみならず、全国のどこを見ても茅葺き屋根はほとんど見かけなくなりました。
今日では材料である茅も、それらを扱える茅葺き職人さんを見つけることも困難な状況となっています。

性能に目を向けると、伝統的な茅葺き屋根はその断熱性には驚かされます。
夏場でもしっかりと断熱をし、通気性もあるため、その耐久性は現代の建材では歯が立ちません。
一方で、虫がつかないよう乾燥させているため、火には弱いのもその特徴です。

また、不均質であるが故、音が吸収されやすいので、とても静かな空間が生まれます。

棟には「水」の文字。
東日本大震災の後に、屋根を葺き替えた際に入れられたそうです。
以前は「寿」と「龍」が彫られていたとのこと。
火への畏れを感じます。

せがい造りによる軒先空間も、趣があっていいですね。
意匠的な意味合いもありますが、風雨や日射から建物を守る重要な役割を担っています。

茅葺き屋根の奥深さを感じました。